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■不安な面々

愛良は咄嗟に上空を見上げた。
 
−−そうよ。“墜ちた”のよ。ど、どこかに戻る為の何か穴とか有るんじゃない!?
 
剣を持ったお兄さんの登場でドアが吹っ飛び、部屋の中は明るい光が差し込んでいた。
けど、丸いアーチを描くその天井は見て取れても、私の墜ちた穴は見てとれなかった…落胆した。そんな簡単な訳ない。
 
こ、こんな普通じゃない場所で生きていける訳無い。
護るとか言ってるけど、口先では何だって言えるわ。
何の力も無い私を護る意味なんて分からない!
 
剣のお兄さんと、ビクラムと呼ばれるお兄さんが、ご老人と話しているうちに抜け出そう。と考え、そろりそろりドアが有った場所を目指していると、前から二人の女性が歩いて来ているのが見えた。
一人はふわふわの、陽に透ける蜂蜜色の髪を腰までなびかせた少女。
正直カワイイと思ってしまった。
 
外国の女の子の可愛さだよ!オーラが違う〜!!
 
もう一人は女の子より少し年上に見えた。
雰囲気はビクラムと呼ばれる男性に近いものを感じる。額にビンディのようなものが。
この女性は鼻に小さな眼鏡をのせているが、それが少し怜悧なツン。とした空気を感じさせる…なんだか美形しか見てないなあ…なんだ?ここ?
 
少しやるせない怒りが込み上げ、くるりと男性陣に向かって吐き捨てた。
 
「用が終わったなら帰してくれない!?何の説明もなくこんな訳分からない所に落とされて、ひどくないですかっ!?」
 
あ。という顔がこれまたカチンとくる。忘れてたのよ。私の事。
 
腕組みする私の前に全員が集合した。愛想笑いだな。と分かる笑みを貼付けたビクラムを筆頭に、他の面々は多少面食らってるようだった。
 
「では私が説明致しましょう。ロイプーラ様、よろしいでしょうか?」
 
ご老人が答える「頼んだ。」
 
「では、みなさん、この女性が護り人のサクラアイラさんです。先程ここの紋章を解除してこの方にお願いしました。
アイラ。私は神官(セインター)の副長官、ビクラム・ナイトローズです。
隣のは私の妹にあたりますオーロラです。」
 
ちょこんとのった眼鏡を押し上げながら「オーロラ・ナイトローズと申します。記録係(メモラー)で、多少は聖スペルも使えますが、後方支援を主に致します。」
 
「俺はオズ・ブレイクだ。見ての通り剣士だ。」
偉そうに胸を張りながら自分を自慢する空気を感じる。
……乗せられやすい性格っぽい。と、自分メモに書き加える。
 
最後はあのふわふわ美少女だった。
「私はオリビアですー。突然ビックリしますよねぇ。こんな所に連れ出されて。
私は呪術師(スペルマスター)でーす。攻撃魔法バンバンだしちゃいまーす。」
 
か、軽っっ!!
 
頭を殴られたようなショックでクラリとなりながら、紹介の終わった面々を眺め続けた……

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